【やちむん】県内最大級の窯元「陶眞窯」で工房見学と買付けをしました

イイトコ沖縄部の堀内です。

7月中旬ごろ、これから開設予定のイイトコ沖縄ショップで販売するやちむんの買付けと、工房見学に陶眞窯さんにお邪魔してきました。

貫禄のある甕と可愛らしいシーサーがお出迎えしてくれます。

壺屋焼の伝統を守る陶眞窯

陶眞窯さんはご縁のあった育陶園さんにご紹介いただいて今回見学までさせていただくことになりました。

陶眞窯さん自体は読谷にあるんですが、こちらの親方である相馬 正和さんは元々育陶園さんで壺屋焼を学ばれていたそうで、壺屋陶器事業協同組合の組合員でもあり、壺屋の伝統を受け継いでいる窯元なんです。

まずは工房内をご案内してくださるお店担当の浜元さんとご挨拶。

陶眞窯ではオリジナルでブレンドした土を使用

続いて案内されたのは土をブレンドする作業場。

多くの工房では製土工場から仕入れた土をそのまま使うことが多いそうなんですが、陶眞窯ではブレンドして使つかっているそうです。

陶眞窯では土づくり体験もやっていて実際にブレンドする工程を体験できますよ。

作業場

陶眞窯では基本的に分業制を行なっていて、器を作る人、絵付する人などそれぞれの方のやることが決まっています。

こちらの作業場では器を成形していたり、化粧をしたりするところです。

ひとつひとつ手作業をお皿を作っています。

化粧がけ

こちらでは白化粧土というもので化粧がけをしていました。尺で器の中に白化粧土を入れ、くるりと回していましてムラなくかかるように作業をされていました。

やちむんの土は本来は赤土ですが、白化粧を施すことで綺麗な白を出すことができます。

絵付室

ここではお皿に絵柄を描いているそうです。職人さんの技術が垣間見れますね。

特徴のある連デイゴなどの絵柄はここで描かれています。

県内の酒造所に卸す泡盛用の甕

途中で大量の甕を見つけました。沖縄では結婚祝いや子供の誕生祝いなどで甕仕込みの泡盛を贈られることが多いそうで、そのための甕を県内の泡盛の酒造所へ卸しているそうです。

窯から上げたばかりの器

こちらは素焼きの用の窯です。この後、絵付したり釉薬をかけたりする工程に入ります。

こちらは釉薬をかけた状態の器です。よく見るとうっすら化粧の跡が浮き上がって見えます。

青やピンクなのは釉薬の種類が違うからなんですね。これを仕上げ用の釜で焼成させるそうです。

こちらは仕上げの窯。

窯からあげた器はしばらくそのままの状態で少し冷ましてから崩していく作業に入ります。

器を重ねて窯に入れる工房さんもあるそうですが、その場合は高台という器の底の部分の跡が、重ねた器の中に残ってしまいます。そのため陶眞窯さんでは写真のように板を重ねた棚のような状態で焼いて、跡が残らないようにしているそうです。

ここで下ろした器はその後、検品を通して商品になります。

それではさっそく買い付けします

いろいろと工房を見学させていただいたあとはお店で商品を見させていただきました。

もちろん全てが手作業で作られているので同じ絵柄でも、若干の違いはあってそれが味わいになっています。

イイトコ沖縄ショップ用に商品を色々買わせていただきましたが、色々とお話しを伺って購買意欲が刺激されて個人的にもいくつか買うことにしました。

商品はイイトコ沖縄ショップにアップしましたのでぜひご覧ください。

一点ものの作品もあります

店内奥に個性的な器が並ぶ一角が・・・・

ここは親方である相馬 正和さんが作った1点ものの器だそうです。

相馬さんは、噴火した海底火山から発生した軽石が県内に大量に漂着している問題で、軽石を釉薬として活用した器を作るなど、独自の視点を持って活動されているすごい方です。

お店で買い付けしていると、なんと!
ちょうど親方にお会いすることができ、一緒に撮影させていただきました。

風格のある方ですが、お話してみるととても茶目っ気があり魅力的な方でした。

親方と部長

個展なども開催されているそうで、現在は東京お台場にある「Shun Art Gallery·Tokyo」で常設展示もされているそうです。

陶眞窯の親方、工場長、浜元さん、そしてスタッフの皆様、色々とありがとうございました。また機会があればぜひお願いします。

窯元情報

  • 窯元名:陶眞窯(とうしんがま)
  • 住所:〒904-0301 沖縄県中頭郡読谷村座喜味2898-4
  • 電話番号:098-958-2029
  • 営業時間:9:00~17:30
  • 定休日:日曜定休